2006/08/07

Merry Go Round

メリーを作った。
メリーというのは、寝ている赤ちゃんの上でぐるぐる回っているシャンデリアみたいなやつだ。
どうやら赤んぼっていうのは、動いていて、色とりどりなものに目がいくらしい。
さ て、このメリー、購入したとしても4、5千円で買えるのだが、こういうものは、買ってしまうとその後の処理に困ってしまうのだ。弟なり妹を作る計画があれ ば、お下がりとして利用可能であるし、無駄にもならないのだが、生憎そんな計画はないので、どうしたものかと考えてしまう。
いやいや、この4、5 千円をけちってるわけではないのだよ。そりゃ愛する娘のためであれば、自分のお小遣いをはたいてまでも素敵なものを買ってあげようとは思うのだが、世には びこる自称親バカの「なんでも買ってあげよう」というスタンスには、賛同しかねる部分もあり、「金で解決できることを、あえて金を使わずに労力を使ってク リアしていこう」という「クラフトマンシップ」ってのを、愛娘に叩き込むのも一興ではないだろうか。というわけで、愛する娘のための作品第一号が、今回作 成したメリーである。
大人の僕が察するに、メリーという代物は、以下のポイントさえ抑えていれば、娘に受け入れてもらえるものだと考えた。

1.くるくるまわる。
2.何かがぶら下がっている。
3.カラフルである。

ど うせ物体の形状を認識する能力は、生後間もない娘にはまだ発達していないはずなので、お花だとか、くまさんだとかがぶら下がっている必要はないのだ。色は 認識できるっぽいので、とにかくカラフルにすれば問題はないだろう。以上の観点から、ぶら下げるものは「折紙で作った紙風船」となった。そのうち形状認識 能力が発達してきたら、折鶴にでもしてやろう。
くるくるまわるシステムをどうするかがポイントだ。モーターががらくた箱の中のどっかに入っていた が、回転数を調整するためのギアボックスや、電力供給の問題だの、どんどん大がかりになるので、ここはあえて、風力を利用する方法にした。風車をくっつけ ときゃ、エアコンの風で適当にまわるだろう。
あとは、ワイヤー製のハンガーをぐにぐに曲げてアームを作って、娘の頭の上に枝垂れさせりゃ完成である。

さ て、5千円をけちって作ったメリーであるが、娘の反応は、というと、いまいち気に入ってるのか、邪魔そうなのか、よくわからない。僕の予想では、キャッ キャ言いながらゆらゆら揺れる折紙の紙風船を手で掴んだりするのかと思っていたのだが、メリー以前と反応はとくに変わらない。メリーが勢いよく回っていて も、グズるときはグズるし。ここで大いなる疑問にぶつかるのであった。

「さて、メリーにはいったいどのような効果があるのだろうか」

自作第一号がみすぼらしかったのかなぁ?

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