2004/11/22

さばの味噌煮

  子供のころは「さばの味噌煮」なんて見向きもしなかったのだが、最近、お気に入りメニューのひとつだ。結婚して5年。家内はよくやってくれている。結婚し た最初の年、家内はさばの味噌煮を作ってくれた。これがなかなか上手くできていた。はっきりいって家内は料理がヘタである。「がんばってはいるが結果が伴 わない」よく上司に言われる言葉だが、まさしく、家内の料理についてもそう言える。しかし、いちばん最初に作ってくれたさばの味噌煮については最高の出来 だった。さばの味噌煮はみそを大量に使うため、家内はあまり作ってくれない。結婚してから5年のうちに数回しかさばの味噌煮は出てこない。そして、久しぶ りに昨夜、さばの味噌煮が出てきたのだが・・・。
 僕も厨房によく立つ。雑誌に載っている料理だとか、レストランで食べてきた料理だとか、そうい うものを自宅で再現するのが好きだ。いろんなものを作ってきたが、そんな中で我が家ではひとつの定説が生まれつつある。それは、「最初に作った料理のレベ ルを凌駕できない」というものだ。おそらく家内が生まれて初めて作ったであろうさばの味噌煮は最高の出来だったが、昨日食べたさばの味噌煮は全然ダメだっ た。味付けの方向性はあっているのだが、なにか、違う。
 さばの味噌煮っていうのは、ポタージュのようにとろみがついた味噌ソースが、全体の基盤を作る。やはり、煮物は、ソースが味の決め手だろう。とろーっとした味噌ソースにからまったさばがうまいのだ。
  昨日のソースは、なぜかボテっとしていた。「とろー」でもなく、「どろー」でもなく、「ボテ」って感じだ。味噌「煮」ではなく、「味噌だれ乗せ」って感じ だ。味は、まあ「味噌」「さば」と要素はそろっているから、変ではないのだが、なんか、違う。やはり「最初に作った料理のレベルを凌駕できない」という定 説は正しかった。

 あの頃の「さばの味噌煮」よ、カムバーーーーーーック!!

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