2005/05/17

水出しコーヒーの作り方

水出しコーヒーを、飲んでみたい、作ってみたい、という声をちょっと聞いたので、じゃぁ、作り方でも紹介しようか
本 来ならば、それなりの「道具」が必要なのだが、それなりの道具ってのが、2万円くらいするので、お試しでそこまでの金は出せないという方に、耳寄りな情報 を提供いたしましょう。以前、どこかのホームページで紹介されていたのですが、ホームページが削除されていたので、僕が伝承していくことにしました。勝手 にそう決めました。

元手は、ほぼ無料、使用済のペットボトル3本を使用します。ね?お手軽でしょ??
他にも、水の中にコーヒー豆をいれて撹拌した後、冷蔵庫でほったらかして数時間後に漉して作る方法があったりするのですが、やはり、水出しコーヒーの醍醐味っちゅうのは、ポタポタと水を垂らすやり方が本格的でいいでしょう?
以前、水の中に豆を入れる方法を試したのですが、やはり、ポタポタ方式に比べて味が落ちていたようなので、ここはセオリー通りの作り方でいきましょう。

さ て、まずは道具作りからはじめます。仕上り量1リットルとして、1.5リットルのペットボトルを3個、豆50グラム、冷茶パック1つを用意します。同じ形 のペットボトルをそろえてください。普通のミネラルウォーターのものがいいでしょう。ペットボトルを重ねるため、底部が安定しているものの方がいいでしょ う。コーラなんかだと、ちょっと不安定かもしれませんね。

 ボトルA、Bを、図の部分でカットします。Cはそのまま使用します。
キャップは3個とも捨てないでください。このキャップがとても重要になります。ボトルAは、できあがったコーヒーを受ける容器になります。ボトルBはコーヒー豆と点滴を受ける漏斗になります。ボトルCには水が入ります。

キャップにマチ針で穴をあけます。ほんとうに小さな穴でいいです。この穴のサイズが命です。サイズが大きすぎると点滴にならないし、穴が小さすぎると、ボトルCの水量が減ってきた時に、水が落ちてこなくなります。
次 に、コーヒー豆の準備です。豆の挽き方ですが、細か挽き、荒挽き、それぞれできあがりの表情が変わってくるので、お好みでいろいろためしてみてください。 いわゆるエスプレッソ用くらいまで細かく挽いてしまうと、澱が出てしまい、澄んだ味が出ません。ただ、ホットにして飲むと、それはそれでパンチのある味わ いになりますので、挽き方は、各人の好みということで。
で、挽いた豆を「冷茶用パック」に詰めます。詰めた豆に、ひたひたになるくらいまで、水を かけて、しばらく(5分くらいでいいかな)置いておきます。本来ならば、挽いたコーヒー豆をボウルに入れ、水を注いで、スプーンで撹拌した後に使用すると いいのですが、冷茶パックに上手く入れることができなくなるので、仕方ないでしょう。水を注いで撹拌すると、豆からガスが出てきます。このガスを撹拌する ことで抜いてあげることで、澄んだ味になります。これで準備が終わりました。次はセットアップです。

ボトルAにボトルBを重ねます。ボトルBにコーヒーバックを置いて、Step2で作成したキャップをボトルCにはめて、ボトルCをボトルBに重ねます。
あ とは、6時間程度待てばできあがりますが、ここでもっとも重要なポイントがあります。ボトルCの底部にマチ針で穴を開けます。空気穴です。穴を開けたら、 爪楊枝でこの穴を塞いでおきます。セッティング完了した時点で、その水の自重である程度点滴が始まりますが、その後、ボトル内の空気の負圧が発生し、点滴 が止まってしまいます。そこで空気穴を開けて点滴が続くようにしますが、最初から空気穴を開けておくと、点滴せず、水が糸のように流れてしまいます。それ を爪楊枝で調整してください。
さらに言うと、夏場などは、気温が高くなるため、ボトルCの空気が膨張し、空気穴がなくても点滴が始まりますがしば らくすると、止まってしまいます。このように室温、水温で点滴のスピードが変わりますから、ボトルCに入れる水は、室温で使用してください。点滴のスピー ドですが、「脈拍」くらいになるように設定しましょう。本来ならば、抽出の水の温度を均一に保つことが出来れば言うことありません。抽出時間は、約6時間 程度です。点滴が止まらないように、注意してください。

出来上がったコーヒーは、スプーンなどで撹拌しましょう。(抽出時間の差により濃淡が分かれているので)
冷 蔵庫で3日くらいは風味を損なわず楽しめます。また、ホット、アイス、どちらも美味しくいただけますが、ホットとアイスで表情がガラッとかわります。ちな みに、ホットにする場合は、レンジで温める方法が一番いいでしょう。ホットにすると、甘味のないビターチョコレートのようなコクが出てきます。

Tips
1. 水出しコーヒーの味を決める要素は、豆の種類ってのは、とりあえずおいといて、「豆の粗さ」「水のミネラル分」「抽出時間(点滴のスピード)」「水の温 度」「気温」「気圧」です。これらの複雑な組合せにより、すべて表情が変わったコーヒーになるので、はっきりいって「前回と同じ味」というのは二度と味わ えないと言っても過言ではありません。
2.ボトルBの高さっていうのが、点滴が落ちてコーヒーバックに到達する距離です。この距離を長く設定する と、その分落下した水滴が拡散されます。そのことで均一にコーヒーに当たります。ただ、ボトルBを長くしすぎると、ボトルを重ねた時に不安定になるので、 注意が必要です。
3.キャップが3つあるので、穴のサイズを微妙に変えたものをスペアとして取っておくといいでしょう。水の残量により、キャップ を変更してもいいかもしれません。水の残量が少ない時には、穴は大きめの方がいいかもしれません。ただ、水の残量が少ないということは、空気の量が増えて ますので、空気が膨張するような環境の場合は、逆に点滴が速くなることもあります。
4.ボトルCの底部を切り、ボトルCにキャップをはめず、1 リットル分の氷を入れます。氷が解けたその雫が、絶妙な点滴になるので、この方法もお薦めです。いわゆる「氷出しコーヒー」です。この場合、水の温度を一 定に保つことが可能なので、均一な抽出が可能になります。ただし、結露でまわりはびちゃびちゃになります。

まぁ、難しいこと並べても、結局は、ポタポタしてりゃいいわけで、薄いだの濃いだの、いろいろ試してみましょう。まぁ、それが話題になったりするわけだけども、なんか、理科実験みたいで、楽しそうでしょ?

さて、いつも御世話になっている美味しいコーヒー豆屋さんの紹介を。
藤沢の鵠沼に、浅煎り豆のお店があります。ぜひ、楽しんでみてください。

珈琲専門店イースト

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